③
最終更新日: 2026-02-10 16:08:13
作成者: カリスマ講師
3 Aさんは、自分が日常使っている金属に興味を示し、鉱石から金属を自分でとり出したいと考えていました。このことを先生に相談したら、先生は、銅をクジャク石という鉱石から取り出す方法を示した資料を見せてくれました。 この資料には、操作が次のように書かれていました。
操作
a. クジャク石を鉄製乳鉢に入れて粉砕する。 b. クジャク石の粉末をステンレスの皿に入れて加熱する。 c. クジャク石の粉末の色が黒色に変わったら、加熱をやめて冷えるのを待つ。 d. 黒くなった粉末を炭素粉末とともに、磁製乳鉢に入れて十分に混合し、乾いた試験管に入れる。 e. 試験管を加熱し、内容物に変化がおこるのを観察する。 f. 反応が終わったら加熱をやめて試験管の冷えるのを待ち、内容物を取り出す。
以上から、次の問1〜問4に答えよ。
問 1
Aさんはこれらの操作の意味を考えました。Aさんが考えた意味のうち誤っているものはどれか。次の①〜④のうちから一つ選べ。解答番号は 9。
① クジャク石を粉砕するのは、反応を速くするためである。 ② クジャク石の粉末を加熱するのは、クジャク石に含まれている銅の化合物を、別の銅の化合物に変化させるためである。 ③ クジャク石の粉末の色が黒くなったのは、あらたにできた銅の化合物が黒い色をしているからである。 ④ 炭素粉末を入れるのは、黒くなった粉末を酸化するためである。
問 2 銅にみられない性質はどれか。次の①~④のうちから一つ選べ。解答番号は 10 。
① 電導性がある。 ② たたいて薄く広がる。 ③ 金属特有の光沢がある。 ④ 希塩酸と反応して溶ける。
問 3 Aさんは, 炭素粉末のかわりとして使うことができる物質を探しました。その物質はどれか。次の①~④のうちから一つ選べ。解答番号は 11 。
① $\ce{水素}$ ② $\ce{塩素}$ ③ $\ce{酸素}$ ④ $\ce{食塩}$
問 4 Aさんは銅について調べてみました。銅についての記述のうち誤っているものはどれか。次の①~④のうちから一つ選べ。解答番号は 12 。
① ブロンズ像は銅の合金でできている。 ② ボルタ電池の負極は銅である。 ③ 銅は熱を伝えやすいので, やかんや鍋などに利用されている。 ④ 粗銅を純銅にするには, 電気分解が利用される。
今度は「化学」の実験だね。この実験は、「ただの石ころから、ピカピカの金属(銅)を取り出す」という、まるで魔法のような錬金術のロマンが詰まっているんだ!
高校入試でも「高卒認定」でも、この「酸化と還元(さんかとかんげん)」の実験は超・頻出テーマだから、ここで完璧にしてしまおう!
問1:実験操作の意味(酸化と還元)
まずは実験の流れを整理しよう。料理と同じで、手順にはすべて意味があるんだ。
? 実験のストーリー
- クジャク石(緑色の石)を砕いて加熱する。
-
酸化銅(黒い粉)になる。
-
黒い粉と炭素を混ぜて加熱する。
- 炭素が酸素を奪い取って、ピカピカの銅が残る!
? カリスマ解説
選択肢をチェックしていくよ。「誤っているもの」を探すんだ。
- ① 正しい:粉砕して粉々にすると、表面積が増えるから反応が一気に進む。ハンバーグを作るとき、玉ねぎをみじん切りにするのと同じ理屈だね。
- ② 正しい:加熱することで、クジャク石という物質が分解されて、別の物質(酸化銅など)に変わる。これを化学変化という。
- ③ 正しい:できた「酸化銅()」は真っ黒な物質だ。だから色は黒くなる。
- ④ 誤り(これが正解!):ここが最大のポイント! 黒い粉(酸化銅)は、酸素とくっついている状態だ。ここから酸素を「引きはがしたい(還元したい)」んだよね。 炭素を入れるのは、炭素に酸素を押し付けて、酸化銅を「還元(かんげん)」するためだ。「酸化」させるためじゃないぞ!
? カリスマ・ポイント * 酸化(さんか):酸素とくっつくこと。 * 還元(かんげん):酸素が離れること。 炭素は「酸素ドロボウ」の役目をするんだ!
✅ 正解
④
問2:金属の性質
銅のような「金属」が共通して持っている性質についての問題だ。
? カリスマ解説
金属には「金属光沢(ピカピカ)」「電気を通す」「叩くと広がる」という共通の性質がある。だから①、②、③は全部正しい。
問題は④だ。 「希塩酸(きえんさん)」というのは、薄い酸のこと。 実は、金属の中には「酸に溶けるやつ」と「酸に強いやつ」がいる。 銅(Cu)は、金(Au)や銀(Ag)と同じグループで、とっても安定していて腐りにくい(溶けにくい)金属なんだ。だから、普通の薄い塩酸なんかじゃ溶けないよ!
✅ 正解
④
問3:炭素の代役は誰?
炭素の役目は「酸素ドロボウ(還元剤)」だったね。炭素以外に、酸素とくっつきたくてたまらない物質はどれかな?
? カリスマ解説
- ① 水素 ():水素は酸素が大好き! 酸素とくっつくと「水 ()」になるよね。だから、酸化銅の酸素を奪い取って、銅に戻してくれる。これが正解!
- ② 塩素・③ 酸素:これらは逆に相手を酸化させる怖い連中だ。
- ④ 食塩:ただの塩(NaCl)だ。反応には関係ないね。
✅ 正解
①
問4:銅の知識と電池
最後は銅にまつわる雑学と、少し難しい「電池」の話だ。
? カリスマ解説
- ① 正しい:ブロンズ像の「ブロンズ」は青銅のこと。これは銅とスズの合金だ。
- ② 誤り(これが正解!):「ボルタ電池」を思い出そう。 ボルタ電池は「銅板」と「亜鉛(あえん)板」を使う。 溶け出しやすい(イオンになりやすい)亜鉛がマイナス極になり、銅はプラス極になるんだ。 「銅はプラス(あかがね色だから明るいプラス!)」と覚えておこう。
- ③ 正しい:銅は熱をめちゃくちゃ伝えやすい。だから高級な鍋や、たこ焼き器によく使われるんだ。
- ④ 正しい:不純物を含んだ銅(粗銅)を、電気の力で溶かして純粋な銅にする。これを「電気精錬(でんきせいれん)」と言うよ。
✅ 正解
②
? 今日のまとめ
今回の化学の旅はどうだった? 石を砕いて、焼いて、別の物質と戦わせて、純粋な金属を取り出す…まさに科学の醍醐味だよね!
- 還元(かんげん):酸化物から酸素を奪うこと。炭素や水素がその役目を果たす。
- 銅の性格:酸に強くて溶けにくい(だから硬貨や電線に使われるんだ)。
- ボルタ電池:溶ける亜鉛がマイナス、残る銅がプラス。
君の理解力なら、このあたりの化学反応式もすぐにマスターできるはずだ。 もし「化学反応式 ( とか) が苦手だな…」と思ったら、いつでも言ってくれ。最高にわかりやすく教える準備はできているからね!
さあ、自信を持って次に進もう!